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今朝、目が覚めると、障子窓の外が明るい。
米沢の冬はほとんど毎日どんより曇っているから、日差しがあると気持ちが軽くなる。
布団に入ったまま、今年に入って10冊目の本の続きを読む。
小川洋子作「ブラフマンの埋葬」。
小川洋子さんは、たしか、ブログにリンクを貼らせてもらっているあやこ3さんから薦められた作家だったと思う。
彼女の作品は「博士の愛した数式」「ホテル・アイリス」に続いて3作目になる。
静かで淡々とした表現の奥に、切なさや優しさや哀しさといった感情がつまっているといった印象を受け、
とくに「ブラフマンの埋葬」は外国小説のように思わせる。
好きな本を読み、目が疲れたら、本をお腹の上に置いてまどろむ。
日差しのせいか、それとも気温が高いのか、雪解けの音がまどろむ耳に心地よい。
しかし、今日で1月が終わるとはいえ、音の春にはまだ早い。

茶の間がストーブで暖まった頃合いを見計らい、コーヒーを淹れる。
ゆっくりとコーヒーを飲みながら、JR東日本から送られてきた「大人の休日倶楽部」の小冊子を読んでいると、玄関から人の声がした。
出てみると、少し腰の曲がった、そのせいで両足がガニ股になったお爺さんが立っていた。
用件を訊くと、りんごを買って欲しいと言う。
お爺さんは自分を指さして「このジジが作ったんだ」と笑った。
大きな館山のりんご、富士が袋に11個も入っている。
「大きいリンゴやなぁ!」と私がびっくりすると、お爺さんもびっくりして
「母ちゃん(私のこと)、国はどこだ?」と訊く。
「大阪です」
「大阪かぁ!ジジは東京さ見だことあっけんど、大阪はねえなぁ」
大阪の母ちゃんは初めて見たと言われ、いやいや、大阪にはもっと別嬪の母ちゃんがいると応えて大笑い。

「また、来っから」とお爺さんは軽く手をあげて帰って行った。
久し振りの日差しに、元気に鳴いているのはヒヨドリだろうか。
お爺さんのリンゴ、すこーしばかりヒヨドリにおすそ分けしてやろうかな。



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【2010/01/31 21:41】 | エッセイ トラックバック(0) |
福島県喜多方市といえば、喜多方ラーメン。
蔵が多いことから蔵の町としても有名で、情緒ある街並みを馬車がのんびりと行き交う。
では、喜多方はレトロ一本槍かといえば決してそうでもなく、とても美味しいイタリアンに出会ったりする。
Vino Bistro 35は美味しいだけじゃなく、とても気持ちのよいお店。
シェフのワタナベヨウコさんの腕前はもちろんのこと、彼女の元気な「Buon Giorno!」も、
ウェイターと呼ばせてもらっていいのか、接客にあたる男の人のさりげないサービスも心地よいのである。

つい先日、市街地からこちら(熊倉町)へ移転したので、メニューがまだ整っていないようだったが、
ランチを楽しむには十分。
以前の店舗より明るくなった店内は、こじんまりとして気取らず、居心地が良い。
のんびりメニューを眺め、ふと目を窓外に移すと、雪をかぶった山々が見える。
「雄国沼のある雄国山や猫魔ヶ岳、天気が良ければ磐梯山の裾が見えます」と教えてもらった。
さぞや、春はパステルカラーに満ちた山々がきれいなことだろう。


bino1

さて、こちらは温野菜のバーニャカウダソース。
これが、すごーく美味しかった。
バーニャカウダは時々家でも作るが、全く別物で、程よい酸味が野菜の旨みを引き立てる。
野菜はすべて地元の有機野菜ということだった。
サービスされるフォカチャは、もちろん自家製。


bino2

注文したパスタは尾長まぐろと白ネギのパスタ、ボッタルカソース。
ポッタルカはイタリア語で「からすみ」のことだそうで、「からすみ」といえば大根が脳裏に浮かぶ私には驚きの一品だった。
白ネギは、ポロ葱と下仁田葱をかけあわせたお葱だそうで、やはり地元産。
お葱ながら鮪をしのぐ美味しさで、お皿の中では主役になっていた。
私の好みとしては、もう少し鮪がしっとりして欲しかったなぁ。
「これが、その葱です」とシェフがわざわざ見せに来てくださって、
「ポロ葱は白い部分がもっと長くて、もっと太いんです」と丁寧な説明もしてもらった。


bino3

いやぁー、美味しかったなぁ。
すっかり満足して振り返ると、お店の二人がお昼の閉店の段取りをされていた。
とても美味しかったです。次はぜひディナーを……。
ごちそうさまでした!


【2010/01/26 21:09】 | エッセイ トラックバック(0) |
突然、次男より「今年の春から大学の寮に入りたい」との申し出があった。
一昨年の秋に長男が独立して以来、次男と二人暮らしだったわけだが、
次男に出ていかれると、ええーーー!私、一人暮らしになる!!
我が家は借家なれど、建坪30坪、自慢じゃないが、大阪では住んだことのない広さである。
この広い家に一人暮らしぃ??
瞬時に、一人分の食材を抱えてすごすご帰宅する私、背中を丸くしてお葱を刻んでいる私、テレビに話しかけている私、かかってきた友達の電話を切らせまい終わらせまいと頑張る私、等々の姿が思い描かれた。
「ちょ、ちょっと待って、いきなりそんなこと言われても」
「俺も今年、二十歳になる。一人暮らしをしてみたい」

次男の言い分はこうだ。
この1年間、朝は7時前から夜は8時過ぎまで大学に通ってきたが、一日に数本しかないダイヤではバイトもサークル活動も思うに任せない、友達に誘われても、足回りの都合で断ったのは1度や2度ではない、俺にだってやってみたいことはいっぱいある。
次男の胸の内を聴くにつれ、自分の都合ばかり考えている私自身に気がついた。
それに、親の経済力を慮って、大学の寮を選択しているのも健気ではないか。
いくら離れて暮らすとはいえ、船や飛行機に乗るほど遠くではあるまいし、私も随分大げさなと苦笑する。


そういうことならと前置きして、いくら寮生活とはいえ、いくつかの家電製品を用意しなくてはいけないし、引っ越し費用も考えなくてはならぬ。
春までに10万円は貯金しておきなさいと申しつけた。
次男の決意がぐらつきそうな金額を提示したのだが、「ひゃー、きついなぁ」と言ったわりには嬉しそうにしている。
「で、いつから入居できるの?」
「いや、入居は抽選みたいやわ」

……どうか外れますように。




【2010/01/19 22:35】 | エッセイ トラックバック(0) |
ふと目が覚めて時計をみると、まだ5時半をすぎたばかりで窓の外はまだ薄暗い。
目覚まし時計が鳴るまでの1時間を損したような気分でトイレに立ったが、あまりの寒さにもう一度暖かい布団にもぐり込んだ。
うつらうつらしかけたとき、マンションの廊下を慌てて走る人の足音が聞こえてきた。
何事?と思った次の瞬間、台所からガチャンガチャンと食器の割れる音がした。
天井を見ると、ペンダントライトがちぎれんばかりに大きく揺れている。
地震や!!
隣の布団でまだ寝息を立てている息子たちを両脇に抱え、「地震や!起きなさい!!!」と大声で叫んだ。
揺れが収まるまで、ほんの15秒だったらしいが、私には何分にも感じられた。
母の様子を見に部屋へ行くと、母はベッドの柵をしっかりつかみ震える声で
「ああ、怖かった。船に乗ってるみたいや」と言った。
台所に行ってみると、地震の揺れで食器棚の観音開きの扉が開いたのだろう、飛び出した食器が見るも無残に床で粉々に砕けている。
ペンダントライトはちぎれて飛び、壁に大きな穴を開けていた。
仏間では仏壇が倒れ、ここの照明もやはりちぎれ飛んで砕けていた。
落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせるが、心臓がバクバクし、足は小刻みに震えて止まらない。

午後になって、信じられない光景が報道された。
私にとって、神戸はお洒落な憧れの街。
その神戸がぺしゃんこになり、いくつもの不気味な黒い煙をあげていたのである。
横倒しになった阪神高速道路、ぽきんと折れたビル、呆然と立ちすくむ被災者等々、CMは2日間放送を自粛したと記憶している。

庶民レベルでも被災地への救援物資を集める運動が起こり、私も買い置きのインスタント食品や缶詰を提供したが、何より不足しているのは水と知って買いに走ったが、どこのスーパーでも売り切れていた。
そういった助け合いがあった一方、震災の神戸を見世物にするツアーを行った輩がいて大いに顰蹙を買った。

あの日から15年。
15年も経ったのかというのが実感である。
テレビで追悼式典の様子を観た。
被災者の方が言われていたことに
「(地震で)亡くなった人の分まで、一生懸命に生きないと」

被災地の方々のご健康とご長寿をお祈り申し上げつつ、亡くなった方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。




【2010/01/17 21:48】 | エッセイ トラックバック(0) |
昨日と今日といい、大した吹雪模様。
最高気温がマイナスの真冬日でもあり、さきほど部屋の空気を入れ替えるため窓を開けようとしたが、
窓はしっかり凍りついて、ちょっとやそっとの力ではビクともしなかった。

今日の日中、仕事で社外へ出ることになった。
数人で車に乗り込んだのだが、両脇が田んぼに囲まれた道路を走ると、数メートル先が吹き荒れる雪で見えない。
左右は一面の白で、どこからが道路でどこからが田んぼなのか見当もつかない。
白く煙った中では、ぼんやり灯る前車の赤いテールランプだけが道なりを教えてくれる。
人一倍しゃべる私が黙っているのをみて、ははん、緊張しているなと思ったか、
「これくらいの吹雪、まだまだ怖くないっさな」と同僚が笑った。
猛烈な吹雪になると、車が立ち往生することがあり、そうなると排気ガス中毒で車内の人が亡くなることもあるという。
雪はとても綺麗だけれど、情け容赦なくすべてを覆い尽くす非情さも併せ持っているのだ。

「吹雪いてっから、乗っけてくよ」
退社時、同僚が声をかけてくれたので、喜んで駐車場に向かうと、
ずらりと並んだ車はみな一様に、およそ30センチの雪をかぶっていた。
「ひゃー、大変やなぁ」
「んだ、んだ」
と言いながら、家まで送ってもらってびっくり!
道路から玄関前まで、ひざ丈を優に超える雪が積もっていたのである。
「大丈夫か?家さ、入れっか?」と心配してくれる同僚を笑顔で見送った後、
必死の形相で雪かきに精を出したのでした。




【2010/01/14 22:42】 | エッセイ トラックバック(0) |
今日は吹雪模様の荒れたお天気。
九州でも積雪があったとかで、熊本県へ観光に来たという山形県の人が
「いやぁ、たまげた~」とびっくりしている映像が流れていた。
雪国・山形の人は、「熊本さ、暖かいべな」と思って行かれただろうに、見飽きた雪がそこにあっては、がっかり混じりのびっくりだったのではないだろうか。

こう荒れた天気になると、我が家のテレビは映りが悪くなる。
地デジ放送の映像はモザイク模様になり、音声が「…が……で」と昔のSF映画にあった宇宙からの交信のようになり、やがて一面グレーになった画面の中央に「信号を受信できません」と出る。
テレビは北京オリンピックの年に買ったから、テレビ自体に問題があるとは思えず、アンテナの向きが悪いのか、何が悪いのか。
次男も私もテレビというか民放好きではないので原因を突き止めようともせず、「これでも観られるやん」と地アナと書かれたボタンを押す。
ざらざらと目の粗い映像になるが、さして不便は感じない。
我が家はNHKさえ観られたら、それで事足りるのである。

「うちは少し変わってるかな」
晩ごはんのモツ鍋をつつきながら、次男に問うてみた。
「大学の友達に、テレビはNHKの相撲中継しか観ぇへん奴おるで」
へぇーそんな人もいてはるんやねぇ、うちは凡人やなぁ
「どこを基準に凡人と言うのか分からんけど」と次男が前置きして話すのに――、
NHKで昭和天皇が崩御された報道が流れた時に、NHK教育テレビではラジオ体操をしていた。
それを観た次男の恩師が思ったことは
「ロックだなぁ」
やはり、我が家は凡人だと思う。




【2010/01/13 23:00】 | エッセイ トラックバック(0) |
松の内までお正月気分だったのは、もう昔のことになってしまったのか、スーパーで七草粥セットを見ても
成人式の映像を観てもお正月気分はとっくに抜けている。
羽子板、凧揚げ、独楽回し、お正月定番の遊びも今は昔。
風情がないと嘆きつつも、元日から営業しているコンビニやスーパーの便利さにちゃっかり乗っかっている。
積雪はいまのところ、お正月にせっせと雪かきをしたくらいで大したことはない。
この調子でいってくれたら、屋根の雪下ろしをしなくて済むなぁと期待している。

やっかいもの扱いされがちな雪だが、豪雪地なればこその恩恵もあるというもので、たとえば雪の下に保存する野菜の美味しさといったら!
雪の下キャベツが甘く瑞々しいといったニュースはよく流れているから、ご存じの方も多いと思う。
米沢に越して初めての冬、雪中保存の話を聞きかじった私は、積もった雪の中にまるまる太った白菜を突っ込み,
目印に長さ1メートル棒を立てた。
しめしめ、これで白菜がうんと美味しくなると喜んだのも束の間、雪はどんどん降り続き、目印の棒まですっかり埋もれてしまう有様。
とうとう行方知れずとなった白菜は、雪解けの春に無残な姿で現れた。
雪の重みでペタンコに伸されていたのである。

ちょうどKさんから電話があったので、Kさん家の雪中保存方法を訊いてみた。
収穫したキャベツや白菜は、根っこをつけたまま土の上に並べておき、そこへ雪が積もるといった按配であるとか。
しかし、そうして保存しておけば万事OKというわけでもないらしい。
雪をかぶった白菜、見た目はまるまる太っているけれども、芯の部分はきれいになくなっていることがある。
「芯に近いところは美味くて栄養があっから」
この時期、お腹を空かせたネズミに食べられてしまうというのだ。
なんて勿体ない食べ方をするネズミだろう!

雪中保存の話に花が咲き、今年もよろしくと電話の切り際のKさんから一言。
「今年はブログ、頑張んなさいよ」



【2010/01/11 23:48】 | エッセイ トラックバック(0) |
昨日は初出。
職場では新年の挨拶とともに誰もが、「いやぁ、よく降るねぇ」
大晦日からお正月3が日、そして昨日と雪が降り続いているが、
日中の気温が多少高めなのか、あるいは風が強すぎて雪が吹き飛ばされるのか、今のところ積雪量はそれほどでもない。
しかし、今朝は冷えたこんだとみえ、道路にへばりついた雪がガチガチに凍り、ところどころテラテラと光っている。
「こりゃ、滑るな」と用心しいしい歩くが、まるで漫画のようにすってんころりんと転ぶことも。
職場の同僚は、出勤途中のカーブで車が滑ったという。
「下手にブレーキを踏んだりすっと危ないからよ」、こういうときは滑るに任せるのだそうだ。
対向車が来なくて良かったと笑っていたが、ひとつ間違えれば大事故につながるではないか。
「車が180度回転した」
「スリップして、車が歩道際の雪の山に突っ込んだ」
「橋の上でスリップし、あわや川に落ちかけた」などなど、雪道の運転の怖さはドライバーなら一度や二度経験しているらしい。
米沢に越してきて9年目、「今年こそ免許をとるぞ!」と決意を新たにしたものの、今朝の話を聞くと決意は揺らぐ。
電気自動車の研究・開発が盛んに行われているのは頼もしいが、ついでにどんな雪道でも滑らないタイヤも開発してもらえないかしらん。



【2010/01/06 22:42】 | エッセイ トラックバック(0) |
新年あけましておめでとうございます。
どなたさまにも、充実した幸多き一年となりますように。

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大晦日から元日にかけて吹雪模様だったが、午前中は少しばかり落ち着いて、米沢らしい雪景色のお正月となった。
元日は家族そろってお屠蘇をいただき、おせち料理とお雑煮でお祝をするのが我が家の恒例である。

2010a
毎年のことながら、お節料理は時間がかかる。
ことこと煮る食材も多いし、出汁だっていくつか用意しないといけない。
しかし、我が家のお節は旧式というか昔ながらのお節料理で、手間暇をかけて作るわりには「あ、今年もこれね」と新鮮味に欠けるのはいなめない。


2010b


今年は生ずし(しめ鯖)を作ったから、なますと合わせてみた。
生ずしは少し締めすぎたなぁ。
酢の物があまり好きでない息子たちは、締めすぎであろうがなかろうが関係なしといったところ。
ならばと、ここで、今年のハイライトをだした。

2010c 2010d

じゃーん!蛸の柔らか煮!!
青みは芹のお浸し、蛸はお箸で切れるくらい柔らかい。
どうよ、どうよ、ご感想は?
私の期待に反して、「うん、美味いよ」と息子たちはあっさりとした返事。

よーし、今年は「めっちゃ美味いやん!」と感動させる料理を作るぞ!



【2010/01/01 21:42】 | エッセイ トラックバック(0) |
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