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仙台に住む長男が帰ってきた。
長男とは震災後ずっと数本のメールか電話でしか連絡がとれぬ上に、なかなかライフラインが復旧しないと聞いて胸を痛めていた。
しかし、何か手伝えることはないかと言っても、長男は「何もない」と言うばかりだった。
その長男からゴールデンウィークに帰ってくると連絡があった時、私は長男の顔を見てホロリとしかねないなと思っていた。
ところが……びっくり!!長男は自転車で帰ってきたのである。
仙台米沢間は直線距離で100kmほどらしいが、奥羽山脈を越えなければならない。
あの山々を自転車で越えてきた?!
震災で疲労困憊した長男とドラマチックな親子の再会をちらりと想像していた私は、しばし呆気にとられた。

その日の夕食は長男の大好物、焼肉。
いやまぁ、よく食べること食べること!と半ば呆れながらも、その食べっぷりに安心する。
一息ついて、震災の苦労話のひとつもでるかと待っていたが、でてくるのは自転車のこと、映画のこと、友達のことなど常と変りない話題。
長男は堰を切ったように震災の話をする、とばかり思っていた私には、それこそ「想定外」であった。
――きっと、話したくないんやな、そっとしておくべきやろうな……。
しかし、気になるものは気になる。
とうとう我慢できずに、私から切り出した。
「で、大丈夫なん?」
「うん、大丈夫や。俺らくらいの被災やったら、みんな笑い話にして吹き飛ばしてるで」

我が息子ながら、強くなったもんだと思う。
自転車に乗っての帰宅はびっくりしたけれど、大人びた長男に頼もしささえ感じた。
「そうやね、元気はもらうもんやない、勝手に出てくるもんでもない、自分で出すもんやな」
長男が仙台へ出発した後、自粛というより委縮してしまっていた自分自身に、そう言い聞かせた。

















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【2011/05/06 06:42】 | エッセイ トラックバック(0) |

No title
じゅんちゃん
自転車で帰って来るとは。本当に頼もしいなぁ。『すごい』。心配していた母の気持ちわかります。
私も連休東京の息子の所へ行って来ました。少し会わなかったら大人びて、嬉しい様な寂しい様な、複雑な心境でした。

No title
senju
じゅんちゃん、こんばんは。
心配するのは母親の仕事みたいなものとはいえ、身が痩せる思いです。現実には、ちっとも痩せないけど。
次回、東京までいらっしゃるときは、ぜひ米沢まで足をのばしてください。


流星‥☆
こんばんは(^O^)/
久しぶりに寄らせて頂いたら更新されていて
嬉しくなりました。

senjuさんの文面が好きです。
特に息子さんとの会話‥その時の気持ち‥
読みながら 私も離れた息子を思い出してます。ありがとう(^-^)/


Re: タイトルなし
senju
流星・・☆さん、こんばんは。
いや、お恥ずかしい。こんな、途切れがちのブログを見にきてくださって。
こちらこそ、ありがとうございます。そろそろ本調子にならなくてはと反省しています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

こんばんは
tina
息子さんすごいですね、お母さんと食べる焼肉はきっと震災以降いちばん美味しい食事だったでしょうね。

大阪は平和な日々ですが、私たちになにができるかもう一度考えていきたいと思います。

離れていても家族、友達は繋がっているのだと改めて感じますね。

ブログの更新楽しみにしています。

Re: こんばんは
senju
tinaさん、こんばんは。
こちらは震災の被害がまったく無かったというのに、この2カ月は辛く重く、これといったこともないのにホロホロと泣けてきたりしました。
我が家の裏の田んぼに水が入って、今宵は蛙の声が賑やかです。
私の一番好きな季節になりました。早く元気になって、ブログの更新をしなくては!
コメントをありがとうございます。がんばるぞ!


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