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大きな声では言えないが、連日の暑さのおかげで、背中いっぱいに汗疹をつくってしまった。
若いお嬢さんたちのように、背中が大きく開いたシャツやタンクトップを着ることもないからいいようなものだが、やはり気にかかる。
おまけに、明日から大阪に住む友人が遊びに来てくれることになっていて、一緒に温泉三昧する予定なのだが、いくら女同士とはいえ、汗疹だらけの背中をお見せするのは恥ずかしい。
薬でも塗ろうかと考えて、ふと思った。
そういえば近頃は、汗疹の薬のCMを見かけない。
エアコンのおかげで、汗疹をつくる子供なんていないのかしら。
ためしに長男に訊いてみた。
「シッカロールって知ってる?」
「何それ?」
「天花粉は?」
「ああ、赤ちゃんが汗疹にならんように、お風呂上りにつけるやつやろ?」
そうそう、長男は知っているみたい。
ちなみに次男に同じことを訊いてみると、どちらも知らないという。
あなたが赤ちゃんの時に、つけていたでしょ?覚えているわけないか…。

あれは何という汗疹の薬だったのだろう。
私が子供の頃こと。
夏の夕暮れ、お風呂上りにつけてもらったのは、紺色の筒状の小瓶に入った白いねっとりとした液体だった。
白い蓋のうらに小さなヘラがくっついていて、祖母がそのヘラで液体を掬い取り、私の首周り、おでこに塗っていく。
あげくは、眉間から鼻の頭にかけて塗るものだから、まるで競馬の馬のようになる。
薬は湿布薬のようなスースーした匂いがして、お風呂上りのほてった体から熱が引いていくようで、気持ちが良かった。
この薬、乾くとパリパリに固まるのだが、なにしろ子供のことである。
お風呂上りですっきりしたというのに、またすぐ遊び始めて汗をかく。
するとパリパリに固まった薬は、再び汗に流れて元の木阿弥になってしまうのだった。
夏の夕暮れのお風呂屋さんと言えば、蚊取り線香の匂いと、この汗疹の薬のスースーした匂いを思い出す。
今でも、あの薬は売っているのかしら。
ちょっと塗ってみたい気がする今宵でした。

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【2006/08/12 23:07】 | 未分類 トラックバック(0) |
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