上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ブログ更新がたったの2回だった8月、ブログを始めた頃の勢いはどこへいった!と我が身に檄をとばしつつ、9月に入った。
米沢はすっかり秋めいて、今夜は少し肌寒い。
昨夜から煮豚を作っていたので、その煮汁を使って、今夜のご飯はうーんと野菜を入れての煮込みラーメン。
スープもきれいに平らげて、やれ満足だとくつろいでいると、玄関から声がする。
何事かと出てみると、ご近所のおばあちゃんが「電話さ、貸してもらわんにぃか」と立っていた。
電話くらいお安い御用と居間にあがってもらい、廊下に置いてある電話機を運んだ。

おばあちゃんは昔ながらの方言で話すものだから、東北在住8年目の私には聞き取れない言葉が多い。
なんとか聞き取れる言葉を張り合わせて分かったことに、同居している娘さん夫婦がお孫さんたちを連れていなくなった、いつもなら車が駐車場にある時間なのに、車もない、何か悪いことでも起こったのか、心配でたまらないという事情だった。
しかし、いくら張り合わせの言葉だといっても、ところどころ話の辻褄が合わないのが分かる。
日暮れも早くなり、うす暗くなった家に一人いることが、急に不安になったのではないか。
おばあちゃんのお家は、我が家よりずっと立派な一戸建てで、2台ある車はどちらも外車である。
電話がないはずはない、やはり、おばあちゃんは一人でおれなかったのではあるまいか。

こういうとき、どういった対応をするのがベストなのか、まったく見当もつかない。
とにかく、おばあちゃんの望みどおりにさせてあげることにした。
どこへ電話しているのか、おばあちゃんは受話器を両手で握りしめ、「娘も孫もいないんだ」と訴えていたが、やがてしおしおと受話器を置いた。
どうかした?と訊くと、
「心配しねぇで、待ってろと言われた」
「誰に?」
「○♪♯の×♭*¥!!
少し落ち着いてもらった方がいいな、晩ごはんは済んだのかと訊くとまだとの返事。
あいにく、煮込みラーメンはきれいさっぱり食べつくしていたので、おにぎりとお漬け物で我慢してもらうことにした。
おばあちゃんは私が漬けた丸茄子漬けを一口食べて、
「うまいけんど、もっと色が良くねぇと」
「でしょう?お漬け物は難しくて」
「茄子は漬けるときによぉ」
お、極意を伝授賜るか!?
「○♯$&%*△」
き、聞きとれねぇ!!

おばあちゃんは娘さん夫婦になにかあったにちがいないと、止める私を制して警察に電話をした。
警察とおばあちゃん、ついでに私もやりとりをした揚句、警察官2人を乗せたパトカーが我が家にやってきた。
なんらやましいことなどしていないのに、パトカーが家の前に止まると、どきりとするのはなぜだろう。
年配の警察官と若い警察官の2人は、面倒がらずにおばあちゃんの話を聴き、私にもこれまでの経緯を訊いた。
あ、これって、もしかしたら、かの有名な「事情聴取」?
「事情聴取」から10分と経たぬうちに、おばあちゃんの娘さん家族が帰ってきた。
もちろん、無事。
良かった良かったとおばあちゃんの肩を抱くと、おばあちゃんが言った。
「茄子はよぉ、漬けるときに、○♯$&%*△」
やっぱり、聞きとれねぇ!!



スポンサーサイト

【2009/09/02 22:34】 | エッセイ トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。