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先週末、職場の同僚が、「今度、いつ、カレー作んな?」と訊いてきた。
私は計画性が欠如しているので、決まっていない旨を伝えると、
「次に(カレーを)作るとき、多めにつくって持ってきて~」
同僚は、職場のお昼ご飯を我が家のカレーにしようと考えていたのである。

この同僚、Y子さんは、1年ほど前、職場のお昼ご飯に、私が食べていた昨夜の残りのカレーを見て
「一口、食べさせて」とスプーンを持ってきた。
よその家のカレーの味が気になるというのだ。
その気持ち、私もよーく分かる。
よーく分かるが、私はY子さんのようになかなか素直に言いだせない。
気さくなY子さんは、ほんの一口、カレーを食べて「美味しい」と言ってくれたが、
決してその時の私のカレーが特別美味しかったわけではない。
「ほんの一口」というのは、すごく美味しく感じるものなのである。
まして、それが他人が作ったものであればなおさらのこと。

どうやら、Y子さんはあの時の「ほんの一口のカレー」から、私の作るカレーが美味しいものと期待しているようである。
Y子さんの申し出に、私は「うん、いいよ」とさらりと言ってのけたものの、内心は「えらいこっちゃ!」
というわけで、週末はカレー作りにどっぷりつかることになった。
なんとしても、Y子さんに「美味しい」と言わせたい。
かといって、かつて挑んだことのない超本格的レシピは、いかにもこれ見よがしだし、成功する確率も低い。石橋は叩いて渡らねばならないのである。
そこで、食材はいつもよりグレードアップし、手間もいつもよりかけることにした。
土曜日の午後―― 鶏ガラでスープをとる。鶏ガラは湯がいた後、きれいに掃除してから、お葱の青いところ、キャベツの芯、にんにく、生姜、セロリの葉、人参、ホールペッパー、レモン一切れと一緒にアクと余分な脂を掬い取りながら、くつくつ煮込んだ。
日曜日の午後―― 普段、絶対に買うことのない米沢牛のスネ肉に塩胡椒をしてしばらく置いた後、小麦粉をまぶし,美味しそうな焼き色がつくまでソテー。たまねぎ薄切りは、気長く気長く30分くらい炒め、そこへセロリの茎、生姜、にんにく、それぞれみじん切りにしたものをいれ、またまた炒める。そこへ、ソテーしたスネ肉を入れ、鶏ガラスープを惜しげもなく注ぎ込んで、アクをとりながらひたすら煮込む。
日曜日の夜―― スネ肉が十分柔らかくなり、煮込んだ野菜と鶏がらスープが゚渾然一体となっており、満足。カレールーを投入し、しばらく煮た後、火をおとした。

さて、カレーを持って出勤し、迎えた職場のお昼ご飯時。
Y子さんは「白いご飯だけ、たがって(持って)きたっけから」といたずらっぽく笑い
私は「お口にあえばいいんだけど」とさりげなく笑う。
本音は「めちゃめちゃ、手ぇかけてん。絶対、美味しい言うてや」である。
気になるY子さんの反応は、「美味しいね、初めて食べたときと同じ味~」
え?!そんなはずないんやけど……。美味しいと言ってもらえたのは嬉しいけれど、釈然としない結果となった。


kare1





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【2009/11/10 22:58】 | エッセイ トラックバック(0) |
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