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伸びやかな声を響かせて、鹿が鳴く。

鹿踊り4


やがて、腹に下げた太鼓を勇壮に打ち鳴らしながら、見事な足裁きで鹿が踊る。

鹿踊り1


黒く長い髪を振り乱し、角の間から長く突き出た「ささら」を揺らして、鹿がはねる。

鹿踊り3


9月9日。
岩手県花巻祭りで見た、地域の平安祈願と悪霊を退散させる舞「鹿踊(ししおどり)」である。

花巻祭りは9月第二土曜日を挟んで、三日間行われる。
400年の歴史をもつこのお祭り、市町村合併で人口がやっと10万になったという花巻市も、この時ばかりは30万の人出でにぎわうと聞いた。
「鹿踊り」に続き、「樽神輿」と「風流山車」が練り歩く沿道は、地元の人と観光客でごった返していたが、京都の祇園さんや大阪の天神さんとはちがって、のんびりとしている。
不気味なほど黒くて長い髪を持ち、恐ろしい形相の鹿が舞う「鹿踊」は、これなら悪霊も退散するだろうと、その昔の人たちは頼もしく思ったにちがいない。
そして、なぜだろう、その素朴な想いは、大阪人の私にもどこか懐かしかった。

花巻祭りは、老いも若きも家族総出で行われるものだから、
「うちん(家)なか(中)さ、みな空っぽだべぇ」と地元の人はビールを片手にからからと笑う。
「そんな物騒な!」と言いかけたが、思い直して東北訛りを真似てつぶやいてみる。
「そったら家さ来るぬすと(盗人)、豆腐の角さ頭ぶづけて死んじまうといいべ」

「風流山車」のお囃子は、太鼓と笛、その上三味線も入るから「雅」な風情があった。
お祭りの最終日を見ずに帰ってきたのだが、帰りがけのタクシーの運転手さんが仰るに
「最終日のお祭りは早めに終わります。だんだんと人が引けていって、お囃子が遠くに聞こえると、ああ祭りが終わったなと思います」

今宵あたり、花巻はしんと眠っているだろうか。



*鹿踊の鹿被りは、重さ15~16㎏あるそうです
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【2006/09/10 23:29】 | 未分類 トラックバック(0) |
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