上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

昨夜、近所のお寿司屋さんに出かけた。
お店が空いていた事もあり、カウンターでお店の親方さん、女将さんとほろ酔い気分で世間話をしていた。
お店は10時まで。
9時半をすぎて、そろそろ腰をあげようかと思っていた矢先、「おばんです。まだ、よろしいですか?」と遠慮がちに二人の老婦人がお店に入ってこられた。
親方も女将さんも気のいい人たちなので、「どうぞ、どうぞ」と愛想よく応えて、お二人をカウンター席にとおされた。
カウンター席は8人掛け、老婦人が先客の私に会釈してくださるので、慌てて私も会釈を返す。
上品で落ち着いた感じのご婦人たちであるが、なにかしらウキウキした様子が伺える。
お二人とも、髪をきれいにセットし、地味ではあるが仕立ての良いお洋服をお召しになっていた。
お酒の力なのか、それとももともと図々しい性格のせいなのか、私がついご婦人たちに「どちらかへお出かけだったんですか?」と尋ねると、一人のご婦人が、よくぞ訊いてくれたとばかりに
「ええ!コンサートに行ってきたんです」と嬉しそうに答えてくださった。
「いいコンサートでしたか?」
「ええ、それはもう!サービスもすごく良くって、アンコールに3曲も歌ってくださったのよ!」
いまだ興奮さめやらずといった口調から、そのコンサートがいかに素晴らしかったか容易に想像がつく。

「ねえ、何をいただく?私、あまり沢山はいただけないんだけど」
「私、トロにしようかしら。いえ、お医者様に叱られるから、中トロにしておくわ」

小声でお話しされているのだが、あいにくお店が空いているものだから、筒抜けである。
そして、お茶を一口。
「ああ、美味しい」
コンサートの余韻に浸るお二人の耳には、控えめだが、きれいなイヤリングが光っていた。

閉店5分前に「どうもごちそうさまでした」と丁寧にお辞儀をして帰られたお二人。
空いたカウンター席には、香水とか化粧品といったけばけばしいものではなく、いくつになっても変わらない女性の可愛らしさが香っていた。
スポンサーサイト

【2006/09/16 00:31】 | 未分類 トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。