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ここ数日、寒さが和らいでいる。
おかげで、屋根までとどく積雪も少しばかり量が減り、雪下ろしに悪戦苦闘している私を喜ばせた。
とはいえ、朝の気温は氷点下、最高気温もいまだ5度を上回ることがない。
冬将軍はまだまだご健在なのである。

昨日、芦屋に住む20年来の友人から宅配便が届いた。
――「寒中見舞い」
友人の心遣いに、目頭がじわりと熱くなる。

箱蓋をとると、赤いパッケージに「551」の数字、「蓬莱」の豚饅10個入りが2箱入っていた。
「551蓬莱」の豚饅は、関西人なら一度は食べたことがあるのではないか。
もっちりとした食感でちょっと甘めの生地、ジューシーでボリュームのある具。
そう、ボリュームは半端じゃない。
私なんぞはお昼に2つ食べると、夕食が食べられなくて後悔することになる。
匂いもまた濃厚で、仕事帰りの電車の中、この匂いを鼻でたどるとその先には必ず「551蓬莱」の赤い文字の書かれた白い紙袋が網棚に乗っていたりする。
「551蓬莱」の豚饅はジャスミンティーとともにというより、茶の間でほうじ茶か玄米茶をすすりながらぱくつく、大阪下町の味なのである。

それでも、たまに無性に食べたくなるのがこの豚饅。
しかし、難儀なことに大阪とその近県でしか販売されておらず、通販で注文した場合は、振込み確認後の2日後に発送されるという。
ああ、まどろっこしい。

大阪にいた頃はお中元やお歳暮の用足しでミナミやキタへ出かけたついでに、息子へのお土産にとよく利用させてもらった。
「お姉ちゃん、豚饅6個入りちょうだい」
あまり愛想の良くない女の子は、慣れた手つきで豚饅を包装袋に入れ、そこにサービス品の小さな練辛子をわしづかみにして放り込んでいた。

「練辛子の放り込み方、変わってなかった?」
友人にお礼の電話をしたところ、彼女はそう言って楽しそうに笑っている。
ええ、ええ。お味も赤いパッケージも、濃厚な匂いも。
「この間、電話で『大阪の味っていったら何を思い出す?』って聞いたら間髪入れずに『551』って言ってたやん?よっぽど食べたいねんやろなって思ったから」
友人の心優しさも、ずっと変わらないのだった。






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【2006/02/01 23:11】 | 未分類 トラックバック(0) |
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